三上 光徳
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こんにちは。
司法書士・社労士・税理士・弁護士など(五十音順)の士業専門 集客コンサルタントの三上です。
今回のテーマは、士業の『商品開発』です。
このテーマ、士業の未来にとって超重要です。
これを意識できているか否かで、将来的に必ず大きな差となって表れるでしょう。
ぜひしっかりと目を通していただきたいです。
目次
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『マーケットイン』か『プロダクトアウト』か、発想の違いが勝負を分ける
以前、あるマーケッターの方と個別にお話ししていた時に、こんなことを言われたことがあります。
某マーケッター氏:
「三上さんの話って“マーケットインの発想を持て”ということで首尾一貫してますよね。確かに士業の方は、“プロダクトアウト”の発想が基本ですもんねぇ。」
『マーケットイン』と『プロダクトアウト』。
この言葉を聞いたことがあるでしょうか?
私も何となくは記憶にあったのですが、言われた瞬間は正直ピンときていませんでした。
言葉の意味はこんな感じです。
■マーケットイン…顧客視点で顧客ニーズを最優先に商品の企画開発を行い提供すること
■プロダクトアウト…作り手の理論を優先させ、作り手が良いと思うものを作り提供すること。
さて、士業の多くはどちらの発想が強いでしょうか?
もちろん人によって異なるのですが、総じてプロダクトアウトの発想が強いのではないでしょうか。
その理由は単純明快です。
士業はそもそもがやるべき業務や果たすべき役割が定められているからです。
独占業務が存在する士業であれば、なおさらマーケットインの発想など縁遠いものとなるのです。
マーケットインの発想を持たないでいることの恐ろしい“リスク”
明確な独占業務があるのなら、それを一生懸命やればよい。
それも考え方としてはアリでしょう。
しかし、そこに存在する大きな“リスク”も認識しておくべきでしょう。
それは、
『顧客ニーズを無視しているゆえ販売価格は上げられない。むしろ、低下の一途をたどる。』
ということです。
これは当然です。
顧客は求めていないけど、社会の制度上やらざるを得ない。
そのような事に対しては、できるだけお金を払いたくないと思うのはあまりにも自然です。
すると必然的に価格競争に陥り、士業が受け取る対価は低下します。
しかし、ある意味ここには大きなチャンスが存在しています。
それは、
『士業の多くがプロダクトアウトの発想ということは、マーケットインの発想を持った瞬間に一歩も二歩も抜け出せる!』
ということを意味しているからです。
はっきりいって、“マーケットインの発想をもつ”というのは、士業の世界“以外”では極めて当然に実行されていることです。
それを士業の世界で同じように実行すればよいのです。
それを実行することにより利益率を大きく改善するのか、
それを実行しないで価格競争に陥り、ジリ貧の未来を受け入れるのか、
大きな分かれ目であることは間違いないでしょう。
士業の『商品開発』とは?
『商品開発』というと大げさに聞こえるかもしれませんが、やることは複雑ではありません。
以下では、順を追って説明していきます。
顧客がお金を払う理由は何か?
ところで、お客様は何でお金を払ってくれるのでしょうか?
高いお金を支払うのはどんな時でしょうか?
・・・
それは、
- 何かに困っているから
- 何かに悩んでいるから
です。
逆にいうと、困ってもいないし、悩んでもいない場合は、高いお金は絶対に払いません。
- 確定申告をしないといけない
- 給与計算をしないといけない
- 登記をしないといけない
これらは、困っている・悩んでいるというよりも、世の中の仕組み上、制度上、ルールとして決まっているからやるのであって、経営者や個人にとって優先度の高い困り事・悩み事では絶対にないのです。
優先度の高い困り事・悩み事ではないのですから、そこに高いお金を払う可能性はほぼ無いと言えるでしょう。
顧客の困り事・悩み事を探り当てる方法
顧客の困り事・悩み事を探り当てる唯一の方法は、実際の声を聴くことです。
リアルであれば、
- 既存客へのインタビュー
- 見込み客へのインタビュー
が確実です。
web上であれば、
Googleの提供しているキーワードプランナーというツールを用いることで客観的な情報を得ることができます。
【方法その1:リアル】既存客・見込み客へのインタビュー
これは、シンプルにインタビューを行います。
顧客のリアルな悩み事を把握できればそれは大きな成果です。
事前に推測しておくとなお良いです。
その際、同時に何かを売り込もうとしては絶対にいけません。
インタビューの結果自分が提供できるものがあり、それが目の前の顧客にフィットするのであれば最後に案内するのはむしろwin-winで良いですが、そうでもないのに売り込んだとしても誰もハッピーではありません。
顧客の状況を把握もせずに売り込むのは論外ですが、状況を把握した上で商品がフィットしていないのにも関わらず売り込むのは、もはや意味が分かりません。
まずは、顧客のリアルな悩み事を把握することに集中しましょう。
【方法その2:web】Googleのキーワードプランナーを使う
Googleが提供しているキーワードプランナーというツールがあります。
このツールは、実際に世間の人がどのようなキーワードでどのくらいの頻度で検索しているのかが分かります。
例えば、
『「法人税」とGoogleに打ち込まれる回数は、月間1万~10万回』
といった感じに結果が表示されます。
現代は、何か困ったり悩んでいる事があればとりあえずネット検索をしてみるというのが当たり前の時代です。
なので、この調査は、世の中のリアルを確認する非常に重要な手法といえます。
顧客の困り事・悩み事の原因を探る
上記であぶり出された顧客の困り事・悩み事の原因を探る必要があります。
それは、顧客へのインタビューやキーワードプランナーを利用した調査で明らかになるかもしれませんし、ならないかもしれません。
ならない場合は、原因の調査、推測を行います。
ここは、専門家としての知識と経験を総動員して行います。
顧客の困り事・悩み事を解決するオリジナルメソッドを開発する
これは、まさに専門家として本領が発揮される部分です。
あなたの知識を総動員してください。経験を総動員してください。
誰かのメソッドを参考にしてもよいですが、あなたの知識・経験、そして専門家としての思いを反映させてください。
こうして開発されたオリジナルメソッドこそが顧客の困り事・悩み事を解決する大きなきっかけとなります。
最初は誰かのマネでもいいかもしれませんが、ぜひとも、そこにあなたの思いの乗せたオリジナルメソッドを完成させてください。
生み出された『オリジナルメソッド』の波及効果を考えてみる
ある一人の顧客の困り事・悩み事を解決できたとすると、それは大きな可能性を秘めています。
ある一人の困り事・悩み事を解決したということは・・・
困り事・悩み事を解決したということは、それはイコール、“大きな付加価値”を生み出したということです。
まさに、“マーケットイン”です。
そして、顧客の悩み度合いが深ければ深いほど、大きな対価を支払う可能性が高いということです。
ある一人の困り事・悩み事であったということは・・・
ある一人の困り事・悩み事であったということは、その背景には困っている多くの人がいるということです。
つまり、多くのニーズが存在する可能性があるということです。
顕在化している経営者・個人もいれば、潜在ニーズである経営者・個人もいるかもしれません。
顕在化している経営者・個人へのアプローチをしつつ、潜在ニーズの経営者には顕在化させるようなアプローチを図っていくことで市場を広げていくことが可能となるのです。
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