三上 光徳
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こんにちは、士業専門集客コンサルタントの三上です。
司法書士が営業・マーケティング戦略を考えるとき、特に“紹介”を起点とした案件獲得を狙う時に必要なポイントは2つあります。
1つ目は、「隣接士業(税理士、弁護士、行政書士など)」や「関連業者(不動産会社、金融機関など)」との関係、
2つ目は、司法書士自身の独自性(ポジショニング)です。
これら2つについて意識的に考え整えると、紹介発生が生じやすくなります。
今回は、この点について考えてみます。
司法書士と税理士の関係
司法書士は、うまく税理士と関係性を築ければ営業・マーケティング戦略において、とても大きなメリットを享受することができます。
したがって、考え方の合う税理士とは良い関係を意識的に築いておくようにしましょう。
税理士の特徴
司法書士における営業・マーケティングの観点からすると、税理士の特徴で最も大きい点は、税理士は顧客と顧問契約を締結しているという点です。
顧問契約を締結しているということは、長期に渡り仕事が発生する可能性があるということです。
これは、スポット契約が基本となる司法書士にとってはかなり大きなメリットといえます。
“下請け”ポジションにならないことが重要
“下請け”とは、端的にいうと一方的に仕事をもらっているだけの状態です。
一方的に仕事をもらっておりかつ品質面も普通、という状態では、当然ながら下請け扱いになってしまう可能性が高いです。
そうならないためには、こちらから紹介を出す、できればこちらから”先に”紹介を出すことが重要です。
税理士に顧問契約を1件紹介できれば、税理士は顧問契約が続く限りその報酬を得ることができます。
そうなると、税理士も当然ながらその司法書士を大切に扱ってくれますし、価格面までも考慮した上で紹介を出してくれる可能性が高まるのです。
司法書士が税理士に”先に”紹介を出すためには
では、こちらから先に紹介を出すにはどうしたらいいでしょうか?
それは、司法書士自身が見込み客との接点をダイレクトに持てるような仕組みを持つことです。具体的にいうと、事業主や経営者との接点を積極的に作ったり、ホームページやSNSを利用したwebマーケティングの仕組みを整えることです。
このことにより、司法書士自身がダイレクトに顧客獲得ができるようになることはもちろん、そこから税理士に紹介を出し、それによりさらに税理士から紹介が来るというような良いスパイラルを発生させることができるようになるのです。
⇒司法書士など士業のホームページ集客については、コチラの記事『士業のホームページ集客のポイント44選』を参考にしてください。
不動産業者、金融機関との提携
不動産業者や金融機関と提携している司法書士も多いです。
独立したての司法書士が、不動産業者や金融機関に営業をかけていく事例もみられます。
しかし、すでにお抱えの司法書士がいる不動産業者や金融機関の場合、若手の司法書士が急に飛び込みで営業をかけても、通常は使ってもらえない可能性が高いです。
たまたま設立したばかりでまだ司法書士の知り合いがいない不動産会社と巡り会えた場合は別ですが、通常はすんなりとはいかないものと覚悟しておきましょう。
そんな中で、状況を打開するカギとなるのが『他の司法書士との明確な違いを打ち出せること』です。
端的にいうと『独自性(ポジショニング)』の明確化です。
紹介発生のカギは『独自性(ポジショニング)』の明確化
税理士からの紹介、不動産業者や金融機関からの紹介、その他の士業からの紹介、いずれにせよ、その場合に重要となるのが、『独自性(ポジショニング)』です。
“あなたは何ができるの?商品は何ですか?”
こう聞かれたときに、何と答えますか?
「登記手続きです。」
これが一番よくないパターンです。こうなると“下請け”まっしぐらです。
その理由は簡単です。それは、“あなたである必要がなくなってしまうから”です。
たくさんいる司法書士の中のひとりになってしまうからです。
“どのような状態の顧客に対して“、“どのような解決策を提示することができるのか”、そして、”それを提供できるのがあなたである理由は何なのか”が明確な、
- あなた自身の独自性(ポジショニング)
- あなたの有する商品(サービス)
を用意しておきましょう。
そして、いつ問いかけられてもすぐに話せるようにしておくようにしましょう。
⇒こちらの記事「『商品開発』という発想が士業の集客力と未来を変える!」も参考にしてください。
ライバル他士業の存在
司法書士が営業を行うとき、ライバルとなる他士業の存在も意識しておく必要があります。
そうすることにより、上で説明した『独自性(ポジショニング)』もよりブラッシュアップすることができます。
税理士と司法書士は、会社設立業務で競合したりすることもありますが(本来的には会社設立登記に関わる業務は司法書士と弁護士の独占業務ではありますが)、上で詳述したように意識的に良い関係を築いていくことが非常に大切です。
弁護士とは、遺産相続業務、債務整理業務、離婚などの業務で競合が生じます。
この場合例えば、司法書士には弁護士よりも親しみやすいイメージがある点、弁護士より費用が抑えられるイメージがある点、などをうまく利用して弁護士との差別化を図ることができます。
また、相続人調査や遺産分割協議書に関しても、司法書士の守備範囲であることを顧客へ伝えることができれば、司法書士が顧客獲得をすることは十分可能でしょう。
行政書士とは、遺産相続業務や離婚業務で競合します。
まず、遺産相続業務においては行政書士よりも司法書士の権限が圧倒的に大きいです。不動産登記ができない行政書士には関与できる部分が非常に小さいので、この分野では本質的に司法書士に有利な状況があります。
離婚については、多くの行政書士がすでに力を入れている分野であり、これから司法書士がその牙城を崩していくのは簡単ではないでしょう。ただし、一般の人の場合、司法書士と行政書士の区別がついていない場合も多いです。この点からすると、司法書士がこれから離婚案件に力を入れて、マーケティング戦略をうまく組み立てることができれば、成功する可能性は充分にあります。
まとめ
- 「隣接士業(税理士、弁護士、行政書士など)」や「関連業者(不動産会社、金融機関など)」との関係性を意識しておこう
- 特に、良い関係を築ける税理士を見つけよう
- 紹介発生のカギは『独自性(ポジショニング)』であることを意識しよう
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