三上 光徳
最新記事 by 三上 光徳 (全て見る)
- 司法書士の営業・集客方法【まとめ】 - 2019年1月10日
- 司法書士のSNS活用戦略/FacebookやTwitterなど - 2019年1月10日
- 司法書士のセミナー戦略 - 2019年1月10日
こんにちは。
司法書士・社労士・税理士・弁護士など(五十音順)の士業専門 集客コンサルタントの三上です。
今回のテーマは、市場における『ポジショニング』です。
「司法書士です。」「社労士です。」「税理士です。」「弁護士です。」というだけで稼げる時代は、もはや終わったと言ってよいでしょう。
これからは、司法書士・社労士・税理士・弁護士などの士業も、市場(マーケット)のどこに『ポジション』を取るかということについて、明確な戦略を持つ必要があることは間違いありません。
ポジショニング戦略の有無が数年後の運命を分けるといっても過言ではないでしょう。
セミナー案内を見る
突破するのは一点、その後に全面展開
『一点突破 全面展開』
という言葉があります。
孫子の兵法に出てくるものです。
ランチェスターの弱者の戦略でも同じようなことが語られています。
すなわち、自分が勝つことができる一点を見つけ出し、まずは徹底的に攻略。
そして、そこを起点に全面展開を図っていくのです。
こうやって聞くと、
「なるほどね!」
などと思うかもしれませんが、これを実際の行動に移している士業やコンサルがどれだけいるでしょうか。
例えば、ある税理士さんの例です。
——————————
- 俺は、資産税が得意なんだ。
- だけど、法人税務の経験も十分あるしやれるよ。
- 税務調査対応なんかも結構得意だよ。
- 経営相談もたくさん受けたいねぇ。
- 地域的なこだわりはないから全国にお客様がほしい。
——————————
このように心の中で思うのは全然いいです。
また、事務所のサービスメニューとして持っておくのも全然オッケーです。
しかし、対外的な“見せ方”は戦略的に考えないといけません。
日本で2番目に高い山はどこ?
この問いに答えられる人は相当レアだと思います。
答えは、「北岳」という山なのですが多くの人の記憶には残っていないでしょう。
つまり、
2位じゃダメなんです!!
まずは、狭くてもいいから突破する一点を見つけることが大切なのです。
全面展開は、一点を突破したその後です。
もし、「日本一の税理士事務所になる」ことが目標だったとしても、そこに至るまでのステップはいくつかに分けて考えることが必須です。
仮に今、成功して目立っているライバルがいたとしても、そのライバルが“今現在やっていること”をそのままマネしては絶対にいけません。
なぜなら、その前に踏むべきステップ、そのライバルが少し前に踏んでいたであろうステップが必ずあるからです。
上のほうで例としてあげた税理士さんは、おそらくどの一点も突破することはできないでしょう。
突破できなければ、その後の全面展開ももちろんありえません。
どこを一点突破する??ポジショニングの考え方
では、どこを一点突破すればいいでしょうか??
端的にいうと、
- 顧客ニーズがあって、
- 自分の強みが発揮されて、
- ライバルもいるけど弱い
ような市場です。
3C分析を用いて突破する市場をみつける
3C分析とは、マーケティング分析で有名なフレームワークのひとつです。
すなわち、
- Customer(顧客・市場)
- Company(自社)
- Competitor(競合)
の3つを分析することにより、相対的に有利な市場をあぶり出すことができるのです。
Customer(顧客・市場)分析
- 顧客はどんな人たちか?
- 顧客は何を望んでいるのか?
を徹底的に洗い出します。
実際には、色んな角度から質問を浴びせて分析することがとても有用です。
ほんの一例ですが、例えば、
- 過去にお客様から要望されたこと
- 過去にお客様が意外と高額を支払ってくれたこと
などを洗い出してみるとヒントが見つかったりします。
あるいは、
- “キーワードプランナー”というGoogleが提供している世の中の検索需要を確かめるためのツールを用いて、実際に世間の人がどのようなキーワードで検索しているかを確かめる方法、
- web上の広告(リスティング広告)の出稿状況を確かめる方法、
により、顧客のニーズを把握することができます。
Company(自社)分析
- あなたの強みを徹底的に洗い出します。
こちらも、色んな角度から質問を浴びせて分析することがとても有用です。
これも一例ですが、例えば、
- 既存客があなたと契約を継続している理由
- 高額での契約が継続している顧客の共通点
などを洗い出してみるとヒントが見つかったりします。
あるいは、
- あなたの実績等で数値化できるものを数値化してみる
と思わぬ強みが出てきたりします。
これらは、できれば他人を巻き込んで分析を行うと強みが見出しやすいです。
自分では何とも思っていないようなことが、他人からみるとかなりの強みであることが多いからです。
Competitor(競合)分析
- ライバルはいるか?
を調査します。
これは、ライバルがいないほうが良いというわけでは必ずしもありません。
ライバルがいないということは、そもそもそこに利益を得られるだけの市場が無いかもしれないからです。
仮に、顧客ニーズがあって自社の強みが発揮されるとしてもライバルに勝てなければ、すなわち一番になれなければ意味はないので、ここではそれを分析するのです。
3C分析により、一点突破する市場を見極める
以上のように3つのCを分析することにより、最初に一点突破する市場を見極めます。
最初は狭くてよいのです。
というか、よほどの何かを持っている専門家でない限りは、突破する一点は狭くなるはずです。
でも、それでいいのです。
その一点があるからこそ、その後の全面展開が可能となるのです。
ウルトラCはありません。
“1歩1歩確実に”、
“泥臭くやる”
ことが大切なのです。
『熱意』という要素
稲盛和夫さんが著書の中で、次のような方程式を紹介されていました。
人生をよりよく生き、幸福という果実を得るための方程式
人生・仕事の結果=考え方 × 熱意 × 能力
(出典:稲盛和夫 著『生き方 人間として一番大切なこと』)
熱意・・・
個人的には、この『熱意』という要素は非常に大きな影響を及ぼすと感じています。
ただ単に、金が儲かりそうとか、多くの人がうまくいっているとか、偉い先生が提唱しているからとか、そんな理由だけは、何かに本気で取り組むということは難しいのではないかと思います。
少なくとも、私はそうでした。
一方で、自分の『熱意』の在り処を探るのはとても難しいものです。
私の場合は、
- 自身の経験や思いなどの棚卸し(プロフィール作成など)
- 3C分析の中の『Company(自社)』の分析の徹底
- 考え方(思考のクセ、マインドセット)の見直し
などを徹底的に行ったことでようやく自分の『熱意』の在り処が分かってきたような気がします。
『熱意』の在り処を探り出す即効性のある方法は無いかもしれませんが、常に意識しておくことで探り当てるスピードが早くなるかもしれません。
そして、『熱意』をもって推進できる分野を見つけられれば、必然的にビジネススピードは早まります。
心の片隅に意識しておいておくとよいかもしれません。
セミナー案内を見る
コチラの記事も人気です。
▶『【厳選21】士業≪税理士・司法書士・社労士・弁護士≫の集客・営業方法』
▶『東京銀座の士業交流会『Joy・Full 士業のための社交場』のご案内』